公開セミナー「地震災害とリスクマネジメント」
- 名称
- 平成18年度第1回公開セミナー「地震災害とリスクマネジメント」
〜ライフラインのリスクマネジメント〜
- 主催
- 横浜国立大学安心・安全の科学研究教育センター
「高度リスクマネジメント技術者育成ユニット」実行委員会
- 日時
- 2006年6月29日(木曜日)15〜17時
- 場所
- 横浜国立大学
- 内容
- 個人・家族および地域コミュニティの視点から、生活を営む上で基盤となる水道、電気、ガスなどのライフラインの地震時あるいは平時の供給支障に対して、どのようにリスクをとらえ、そのリスクマネジメントを実施しているかについて。
日々の生活の中でもちょっとした断水や停電にはドキッとしますね。今回の公開セミナーでは、生活の要であり、とっても身近な電気とガスのリスク管理のお話が聞けるということで、興味深々に参加してきました!
最初に東京電力株式会社の防災対策を大橋裕寿さんから。
生活の中での電力はどのような経路で送られてくるかという基本事項、需要に応じた電源とその特性のいろいろなど。身近でも、実は知らない電気の現状の説明から始まりました。
続けて、自然災害や内的/外的要因による非常災害への現在の対策と電力設備の被災予測を立て、どのように対応するかの様々な仕組みをお話くださいました。
たくさんの仕組みの1つとして、全社員が『エマカード』(エマージェンシー・カード)を常時携帯することを徹底されているそうです。
エマカードには、発災時に慌てないよう、実施すべき最低限の行動について記載されています。
一枚のカードは家族用と社員用に切り離しができ、社員本人も家族にとっても、安心カードとしての役目もありそうです。
そして、次は東京ガスの地震防災対策を中根宏行さんから。
私の知ってる地震時のガスの対応とは、「震度5以上の地震が発生すると、各戸のマイコンメーターが自動的にガスを遮断する。」という程度の知識でした。しかし実際には、供給もとの高圧ガスから中圧ガス、そして低圧ガスとなって家庭に届くまでの間にもガスを遮断する仕組みがあるというのです。
しかも、いったんガスの供給を停止すると、多くの人に迷惑をかけ、復旧にも時間と労力を要してしまうことから、東京ガスでは、緊急時にも不便のないよう、できるだけガスの供給を続けることを考えているそうです。
供給停止地域を最小限におさえるために、緊急時は被害の程度に応じて「低圧導管のブロック化」、「中圧導管のブロック化」の2通りの方法で供給停止を行うということでした。(確かに、影響が少ないのにガスが止まってしまっては困りますね。)
一方では2次災害などの被害の拡大を抑え、もう一方では不便のないガス供給という、相反する内容を細やかな対応(機器、人やシステム)によって実現しているということがわかりました。
生活の基盤である電気やガスを供給し続けるための様々なしくみ、いつ起きるともわからない災害時の復旧対応のための態勢を知り、ライフライン各社の方々への感謝の気持ちと共に、「電気・ガスのある普通の生活ができる有り難さ」を感じたセミナーでした。